食堂スワロウ/星に帰った少女

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食堂スワロウ

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食堂 スワロウ · 〒380-0836 長野県長野市南長野651
★★★★★ · 定食屋
Redirecting...

星に帰った少女

星に帰った少女改訂版 [ 末吉暁子 ]

価格:1,540円
(2022/9/7 17:19時点)
感想(0件)

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【 食堂スワロウ 】
長野市南県町651
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🥢玉子焼き定食(甘い) をいただきました。カウンター席のみの小さなお店で、オーナーさん一人で切り盛りされています。こちら「待つ」を楽しむお店です。
美味しいメニューや、店舗リノベーションなど、聞きたい事が沢山あるのですが、コロナ禍であり、また、
流れるようなリズムを切ってしまいそうで、「ご馳走様でした。」「美味しかったです。」が精一杯の会話になっていて。・・・いつか、お伺いしたいと思います。日常変わらぬもの、懐かしいもの、引き継いでいるもの、
そしてもう一つ。
この建物は、おそらく戦前からあり、戦後、現在まで改修を重ねてきたものじゃないだろうかと・・・。

📙📙📙📙📙 ネタバレ注意!
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【 星に帰った少女 】
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末吉暁子 1977
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マミ子は母親との二人暮らし。幼い頃に離婚した父親の記憶はないが、ママとの暮らしに不満はなかった。十二歳の誕生日にママがくれたプレゼントは、なぜか色褪せたママのお古のコート。ある日、塾に行く途中でコートに入っていたバスの回数券を間違えて使ってしまったマミ子は、見える筈のない富士山が大きくそびえる街に降り立ってしまう。そこでマミ子は杏子と名乗る、自分と同じように複雑な家庭の事情を抱えた少女と出会う。一度は無事にもとの世界に戻るが、ママの再婚話に戸惑うマミ子は再び古い回数券を使って杏子に会いに行く。杏子もまたマミ子を待っていた。二人は杏子を捨てて出て行った杏子の母親を捜しに出掛けるが、マミ子はこの街が戦後間もない静岡だと知り・・・・。
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この作品(1977)の風景を心に取り込める方は、もう少数かも知れません。杏子の住む世界は戦後間もない静岡です。我々読み手が時間を飛ぶ感覚を持っていなければ難しい。・・・けれども、気持ちは感じ取れる。異世界へ行って「チカラ」を身につけて帰ってくる。・・・それでも毎日は上手くいかなくて「現実を見ろ」と言われ、夢や希望が手からこぼれていく。・・・自分だけでは無いんだ。みんなそうなんだ。・・・「星に帰った少女」の作者「末吉暁子」さんは【ざわざわ森のがんこちゃん】の原作者・監修者です。毎回楽しく観ていた方が多いのではないでしょうか。ざわざわ森のがんこちゃんの作品背景はもっと暗い。公式サイトにもしっかり書かれていてポップな字体が逆に不気味で苦しい。(特に作品「エピソード0」は小学生向けとは思えない。)・・・でも、がんこちゃんは楽しく生きている。・・・ループのように繰り返す私たちの日常。それを楽しくてあたたかい毎日にするには、何かしらの悲しみを受け入れていくものなのだ、そうして作っていくものだと。思うのです。
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・・・・・そして杏子こそ、他ならぬマミ子のママの少女時代の姿なのだと気付く。マミ子は、ママもまた家族との関係に悩み、傷付きながら生きてきた事を知る。・・・もとの世界に戻り、マミ子は再婚することを含めて母親の生き方を受け入れていく。そんなマミ子にママが見せてくれた古い日記には、マミ子こそが「星に帰ってしまった少女」として記されていたのだった。
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