【kadokko】/『床下の小人たち』

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《序》

《序》

僕はこのInstagramの世界で「カフェ巡り」と「美味しいもの巡り」を、そして季節によって「自然の中」を巡っている。(それらの稚拙な投稿に「いいね」がつくと嬉しい。いつもありがとうございます。)他にもあって「図書館巡り」も好きなのです。今日は「上田市立図書館」にて調べ物。こちらの図書館には冊子ともいえるほどの薄い本「岩波ブックレット」の品揃えがよいのです。書籍化には至らなかった書物、その文筆家たちの資料や思索を読み取ることができる。書籍化までの下書きともいえる。背表紙を眺めるだけでも面白い。あと調べ物の書架は、もちろん、上田市立ですから上田市の資料。読み物も面白いし、古い写真や古地図を見つけると、図書館を出た後の風景が変わるようで、この自分の錯覚に酔うのも気持ちがいい。古い地図では、現在の上田合同庁舎、中央公民館、市立図書館のある場所は移転した長野県上田染谷丘高等学校(1916〜1969)の跡地です。南側には「丸子・上田線」という鉄道も走っていました。材木町から中常田町へ通ずる桜木町通りを横切り、終点「上田東駅」へ到達する路線でした。図書館から古地図を見比べながら歩くと、なんとなく名残が残っています。そしてさらに南下すると右手に「常田毘沙門堂」。

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🖌️「活文禅師」という学識の豊かな和尚さんが移ってきて、お堂の脇に寺小屋を開き多聞庵と名付けました。教え子の中には、幕末から明治にかけて大活躍をした佐久間象山・赤松小三郎・高井鴻山・竹内八十吉などの人物がいました。

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そこの辻。常田毘沙門堂の斜向かいの角っこ、「kadokko」さんがあります。

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🍕【kadokko】

🍕【kadokko】

長野県上田市常田2丁目18−5

🍕ハーフ&ハーフ

🍕🔵生青のり

🍕🟢ふきのとう

🍕🟡菜の花

🍕⚪️れんこん

🔶ジンジャーエール

カウンターでしたので、作業も窯入れもよく見えました。お客様も多くてとても忙しそうです。そんななかでも、調理、接客、挨拶、お見送り、待機案内などをテキパキとこなされていました。ピザ窯から出してお皿に乗せて、ピザカッターで8等分・・・それは自分のかなとワクワクしてみていたり。・・・カウンターはいいところ。

「season pizza」「regular pizza」の4種類をいただきました。どれも美味しい。調理手順を見て想像が膨らんでいますが、それに答えていただける美味しさでした。ピザソース(今回の皿はジェノベーゼ)とトッピングの相性がよい。季節の「和」を感じる食材だからお馴染みの調味料がピザソースに入っているものと思われましたが、よい意味で違っていました。あの「〇〇ジェノベーゼ」と、この「〇〇ジェノベーゼ」を少々自宅用にわけていただきたい。「岩塩」も。・・・どれもイタリアの風が吹いています。そしてピザ職人の道具「ブラシ」「番重」「ステッカ」「オイルさし」「パーラー」「ピザカッター」、最後にナイフとフォークも・・・お借りしたい。古く大きなピザ窯のある店内。どこを切り取っても絵になります。

ご馳走さま。お釣りを出すためにレジ箱が引き出され・・・このレジ箱が木製。つまり逆で、引き出し式の木箱がレジ箱として使用されていました。それもお借りしたい。「味があっていいですね・・・その箱。」・・・pizzaが美味しかったと「言われ慣れ」しているのでしょうね。僕が「その箱」と付け加えたら(愛着のある箱だったようで)ウケて笑ってくれました。すごく優しくて素敵な「大きな人」だ。空想する。この古民家のなかを小人になって探検してみたい。そしてあの木箱の中で眠ってみたい。

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📔『床下の小人たち』

📔『床下の小人たち』

メアリー・ノートン  1952

ファーバンク邸の床下にはもうひとつの家があった。狭小空間でミニチュア家具に囲まれて暮らしている小人の家。そこに住むのは、父、母、そして娘の『アリエッティ』

アリエッティは父が暮らしのルールを変えるまで、廊下より先に出たことがなかった。

桜が咲く春のこと、アリエッティが初めて床下から出ることを許された日、玄関の扉は「夢にみたおとぎの国の入り口のように」開いていた。念願の戸外へでた彼女は、陽光を浴びる、外を走る、青空を仰ぎ見るといった行為に夢中になる。だが。歓びに水をさしたのは、人間の少年に見られたことであった…。

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主人公が何かのきっかけで危険に満ちた世界へ旅立ち、苦労しながら自分の未来を切り開く、というのは古くからあるモチーフである。ただ、この作品が昔話と異なっている点は、家族が揃って旅立ち、家庭の意味、生きていくために必要なことが語られているところである。さらに思春期を迎えた主人公に注目すれば、親に庇護されていた無垢な子供期から、危機に立ち向かう成長段階へ入る過程が描かれている。

アリエッティは玄関の扉を、人生を切り開くための扉としても開けたと考えられよう。

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家や壁にひそかに住み、大きな人から「借りる」小人家族物語

本作を原作として、2010年に、スタジオジブリのアニメーション映画『借りぐらしのアリエッティ』が公開された。

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想うこと

🍕🍹✨🍕🍹✨

人間は歳を重ねて「四季」を巡っている。

それは時空を巡っていることと同じなのだ。

まだまだ見知らぬ世界がある。

いつか、過去も未来も巡ることができたらいいのに。

どの扉を開けばよいのだろう。

その扉はどこにあるのだろう。

僕らは大きくなったり、小さくなったりして。

不思議な扉を巡る旅をしているのかもしれないね。

🍕🍹✨🍕🍹✨

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