【Banco Ramo】
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🍷【Banco Ramo】
オーナーさん曰く
「不思議な時間」
に訪れました。
・・・色々ありましてね。
カウンターには、素敵な女性の先客。話し言葉が懐かしく、お声掛けさせていただきました。「須磨」の出身とのこと。僕が「淡路島」からこの信州へ移り住んだ旨を伝えると、とても喜んでくださり、幼少期の思い出や、その後の生活のこと、震災のこと、家族のことなど、気さくに話していただきました。楽しい時間でした。何度も「淡路島は良いところ」「淡路島に住みたかった」と語られているので、「淡路島の方とお付き合いしていましたか?」などと返してみたり。・・・美味しい料理とワインが更にカウンターを楽しくさせてくれる。
懐かしいですね。故郷の話は。
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『風景との対話』
価格:1,980円 |
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📘『風景との対話 』1967
東山魁夷 1908〜1999
日本の画家、版画家、著述家。風景画の分野では国民的画家といわれる。
画家・東山魁夷のエッセイ。故郷の陰翳深い風光に啓発され、自然との対話の中に自己を見出し、芸術の道を歩んでいくさまと心の遍歴を辿る回顧録。絵画芸術のみならず、大和の地に残る歌碑より「まほろばの国」の美しさを感じ、古代日本人の心の源流を探る。「心象の旅」を散文詩のように語っている。美を求める精神と美の本源を明かそうとする試みも見てとれ、川端康成は、この書を「音楽を奏でてゐる」と評している。
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この書の中に「淡路島」「須磨」が出てくる箇所がある。
🐚🐚🐚
神戸で少年期を送り、よく須磨の海で泳いだり、淡路島で夏を過ごした私は、
海に親しむ機会に恵まれていた。
夜明けの空が水平線の近くで茜色に染まり・・・
磯の近くは澄んだ緑色に・・・
遠く沖のほうは青く塗り別けられた海面・・・
白い縞模様を幾段にも描いて波頭が打ち寄せて来る真昼・・・
空も海も透明な薄紫に沈んで・・・
輝きを増す砂浜の静寂・・・
暗黒の沖に点々と漁火が並び、渚に砕ける波が燐光を放つ夜・・・
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「淡路島」「海」の美しさの情景が語られる。
少年期の東山魁夷は、芸術の域を高めんと決意する。
それらは今でも生き生きとした情景となって私の中に残っている。
少年の私は海の風景を観察していると言うよりは、
海と私との鼓動が一つになっていたに違いない。
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想うこと
🍷🐚✨🍷🐚✨
楽しい時間。
・・・「淡路島が羨ましい」
でもね。
僕は、黒い海の向こうにキラキラ輝く、都会の灯りを見て育った。
淡路島から見れば、外の世界が、ずっと綺麗だった。
この暗い海を渡れば、幸せになれると思っていた。
そして僕は、逃げ出すように淡路島を出ることになる。
・・・あれから、年月が経過した。
故郷は、
辛いところ。
心の奥底の悲しみを思い起こすもの。
だから今は、遠くから、眺めていたい。
そっと幸せを詩っていたい。
・・・黒い海の向こうのキラキラを見ていたときのように。
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