Sunday Life Coffee/耳

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Sunday Life Coffee

Sunday Life Coffee 090-7170-2735
Sunday Life Coffee · 〒381-0000 長野県長野市南長野南県町477−1 サポートビル
★★★★★ · カフェ・喫茶
Sunday Life Coffee
南長野のカフェ

Sunday Life Coffee

長野市立図書館南側

こんにちは。ゆっくり投稿。

サンデーライフコーヒーさんで、美味しい休憩。

ハムチーズのホットサンドとコーヒー。

コーヒーの香りが考えごとを助けてくれます。

貝殻の空洞のような、小さな小さなお店ですが、

思慮が深くなれば、時間も空間もひろがります。

不思議で素敵な「cafe」です。

「ひろがって」から、大学生の女の子達が三人入ってきました。

本当に不思議。

災いが多く不安定な世の中ですが、そんな事に配慮なく時間は進む。

夏休みが近づいてきています。

淡路島(兵庫県)で育ったからか、夏になると、

暑さが記憶を呼び起こす。

長野県に海はありませんが、

たまに潮の匂いと海の音を感じるのです。

東山魁夷が著書「風景との対話(1967)」の中で述べられています。

「神戸で幼少期を送り、よく須磨の海で泳いだり、淡路島で夏を過ごした私は、海に親しむ機会に恵まれていた。夜明けの空が水平線の近くで茜色に染まり・・・(中略)・・・。少年の私は海の風景を観察していると言うよりは、海と私との鼓動が一つになっていたに違いない。」

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『 耳 』

ジャン・コクトー

堀口大学 訳

私の耳は貝のから

海の響をなつかしむ

ジャン・コクトーは二十世紀の初頭から半世紀以上にわたって、

芸術のあらゆる分野で前衛的な活動をした人です。

その活動の根底には、いつも「詩」がありました。

この作品は

『Poesies 1917-1920』

“Cannes”と題して収められた六つの短章の五番目のものです。

富豪の子であったコクトーは、少年時代に南仏のリゾート地で家族とともに、

毎冬を過ごしていました。その思い出が作品の元になっています。

(・・・「耳」という題は堀口大学がつけたもの・・・)

原文

Mon oreille est un coquillade

Qui aime le bruit de la mer.

直訳

「私の耳は貝殻で、海の騒がしい音を愛する」

堀口大学は「騒がしい音」を「響」と訳し、

さらに「愛する」を「なつかしむ」と訳しました。

これにより、堀口大学の訳詩は一挙に(原詩以上に)時間と空間をひろげました。

しかも訳詩は、完全な口語体でありながら、日本の伝統的な七五調で、

心地よく耳と心に響きます。

たった二行の詩。

心に響く秘密は比喩にある。

ひとつは形の上から耳を貝殻に譬える。

もうひとつは・・・。

空洞のなかにある、昔懐かしい海の響き、

すなわち故郷の記憶・・・。

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