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🍷【Cupid.R】
🍷【Cupid.R】
いつものようにフラリと。
カウンターでひとりのみ。
早い時間でしたので、しばらく誰も来ないかな、と思い。
やさしいメニューをいただきました。豆腐が美味しくて、ワインが進みます。結構飲んだし、まだまだいけそう。まだ、いいかな、誰も来ないかな、などと。
入り口が開いてお客様がきます。
二人連れの男性で、もう結構入っているっぽい。
話し合っているようで、実は片方は聞いていない。
ひとりの男性。着座後にラーメン屋さんでないことに気付く。
ひとりの男性。物静かにビールを飲む。
オーナーさんは、皆に、きちんと対応している。
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人を見ることが面白い。皆、どこにでもいるような人達でも、それぞれ違った個性を持つ。それは態度や話し言葉となって現れる。見えてくる。酔いや気分で個性が移り変わる様も、なかなかの見応え。・・・カウンターの向こうに立っているオーナーさんから見たら、自分もそのうちのひとりなのだ。そう考えると、皆、他人には見えなくなってくる。
お酒の席での話って、大抵は「教えてあげる話」。でも、よく聞いてみたらそれは「自慢話」であることが多い。僕もそうなっている。心の成長が止まっているのだ。気をつけよう。もっと他者の話に耳を傾けよう。他者のチカラでしか解決できないことがある。
・・・もう散々お酒(自分自身)には問うてきた。
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📘『セロ弾きのゴーシュ』
セロひきのゴーシュ (福音館創作童話シリーズ) [ 宮沢賢治 ] 価格:1,210円 |
📘『セロ弾きのゴーシュ』
セロ弾きのゴーシュ
宮沢賢治
1931〜1933頃執筆。生前未発表。
ゴーシュは町の活動写真館の「金星音楽団」でセロを弾いている。楽団の中で一番下手で、いつも楽長から叱られている。十日後の音楽会で発表する第六交響曲のために練習していると、夜中過ぎに「三毛猫」がやってくる。次の晩は「郭公」、その次の晩には「狸の子」、おしまいに「野ねずみの親子」がやってくる。
「三毛猫」・・・「印度の虎狩」で脅し、三毛猫の舌で燐寸を擦って追い出す。
「郭公」・・・・音程のズレを指摘され、郭公の音程に嫉妬、怒って追い出す。
「狸の子」・・・「狸汁」にするぞと脅すも、一緒に「愉快な馬車屋」を演奏する。
「野ねずみの親子」・・・医者と言われ腑に落ちないながらも子ねずみにセロを聴かせる。
それから六日目の晩、金星音楽団の演奏会は大成功し、ゴーシュはアンコールを任される。
自宅に戻ったゴーシュは追い出した郭公を思い出し、「あゝかくこう。あのときはすまなかったなあ。おれは怒ったんぢゃなかったんだ。」と云う。
金星音楽団という集団の中で、孤独を感じるゴーシュが人一倍努力をしながら成長していく。けれども、努力のみでは解決できない部分がある。誰か他者から学ばなくてはならない。
「三毛猫」・・・・・努力と演奏への情熱。
「郭公」・・・・・・音程のズレとプロとしての自覚。
「狸の子」・・・・・弦の遅れと他者と合わせること。
「野ねずみの親子」・他者のために弾くこと。
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想うこと
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聴衆を感動させる演奏は、高い技術を磨くだけのことではない。他人の意見を良く聞き、それを活かし、情熱を持って演奏をすることも含まれる。
他者に対しての態度が未熟である自分。なら、自分に対して反省しないといけない。
そして、自らを育ててくれたものには、言葉に感謝の気持ちを込めないといけない。
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カウンターは、教えてくれる。
カウンターの向こうに立つ人は何でも聞いてくれる。
だからか・・・。お酒もメニューも美味しいのは。
心を打つ演奏と同じなのだ。
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