ライスハウスABAB
ライスハウス「ABAB」
〒380-0822 長野県長野市大字鶴賀南千歳町880−1
アブアブ 026-224-4723もう2月も終わりそう。寂しいような、嬉しいような。僕は2月生まれだからかどうか分からないけど、毎年毎年、物想いに煩う気持ちになります。多分、人よりずっと寂しい気持ちを2月に持ち合わせていると思う。
昔から春は「木の芽時」と呼ばれ、心身の安定を崩しやすい季節として知られる。
今日は「ABAB」さんへ。
オムカレー
給食のようなカレーの色と、スープに近い絶妙なとろけ具合が、心の奥底にある懐かしさを呼び起こします。ここに来れば、ずっと変わらない味に出会える。「ABAB」さんは外にメニューを出していないので、美味しいものがあると知っている人は多くないと思う。ここは三十年前からマスターひとりで営業されているお店です。街中の常連さん達に支えられているお店でもあります。接客業の人達は、お昼から時間をずらしてやってくる。そして大盛りを食べている。限られた休憩時間の中で食後のコーヒーを楽しむ。すぐ分かる。僕もかつては、そうだったから。過去の自分を見ているようだ。
カレーライスやオムライスは、子供の頃から大好物です。時代の流れに身を任せてきましたが、自身の親世代からは大きく違った食事の世界だと感じた事はよく覚えています。躾と称された箸の持ち方で苦しんできた僕にとっては。(左利きを矯正されたのです。)たかが、と思うかもしれませんが、スプーンで食べる食事風景は大きな夢の世界の入り口でした。僕の全ての世界観は、ここからかも知れない。日本の外には大きな世界がある。
一ねんせいになったら
一ねんせいになったら[本/雑誌] (絵本のおもちゃばこ) (児童書) / まどみちお かべやふよう 価格:1,320円 |
価格:726円 |
ーねんせいになったら
まどみちお 作詞
山本直純 作曲
1966年 NHKテレビ番組「うたのえほん」発表。
一ねんせいに なったら
一ねんせいに なったら
ともだち ひゃくにん できるかな
ひゃくにんで たべたいな
ふじさんの うえで おにぎりを
ぱっくん ぱっくん ぱっくんと
卒園式で歌われる童謡です。小学校入学を迎える子供達の、期待に満ちた心が伝わってきます。「ひゃくにん」という現実的な数は、漠然とした子供達の夢をぐっと引き締めています。「十人」では少なすぎていて「千人」では多すぎます。一年生になる子供達にとって「百人」は多数を意味するぎりぎりの数です。新しい世界の始まりに具体性を持たせています。同じ「まどみちお」の作詞の「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」を歌ってきた子供達が卒園して一年生になる、という、誇らしくてワクワクする気持ちをこの「一ねんせいになったら」という歌はしっかりと受け止めています。
「おにぎり」を持った遠足から
「ふじさん」
「にっぽんじゅう」
「せかいじゅう」
と大きく広がっていく。
想うこと
「一ねんせいになったら」
たくさんの出会いがある。
たくさんの出来事も待っている。
・・・
大好きなオムライスもカレーライスも「大盛り」で食べる日がやってきて、ともだち同士で楽しく笑うのだ。
そして。
「・・・になったら」
食後にコーヒーも飲むようになり、
「・・・になったら」
恋の話なんかも、語るようになるのさ。
「・・・になった」
僕は。
ようやく(お酒のチカラを借りなくても)笑って楽しく過ごせるようになってきた。
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