osteria Port
瀬戸内 天然魚 Osteria Port 026-262-1317osteria Port
〒380-0823 長野県長野市南千歳1丁目7番地5 ビトロアレイ B1F
彩り前菜8種盛ランチ
赤ワイン
ひとりでのんびりと。ランチに訪れました。ボリュームよりもワインの時間が欲しくて「彩り前菜8種盛ランチ」。美味しい前菜を少しずつでも一度にいただけるのは嬉しい。種類は違ってもプレートとして統一感がありとても美味しいです。ワインで心地よい時間を過ごせます。次回はボトル飲みでもいけそう。スープも美味しい。カウンターとテーブル席もあるので時々に応じて利用出来そうです。夜のメニューもリーズナブルだと思います。美味しそうなものがたくさん。そしてメニューの所々に「淡路」の表記。嬉しくなります。
(先に決して盛った話ではないことをお伝えします。)
僕は幼少期から淡路島で育ちました。淡路島では、学校の行き帰りを繰り返して、様々な思い出が出来上がるという「時の流れ」に毎日を委ねていました。淡路島は「玉ねぎ」に代表されるように農業が盛んで、古代から平安時代まで御食国(みけつくに)として皇室・朝廷に贄(にえ)を貢いだとされています。『延喜式』によると、淡路国は旬料・節料として「雑魚」を贄として納めると記載されています。そんな淡路島の農家さんは冬でも働いています。田畑が凍ることも雪が積もることもないからです。三毛作が行われているところもあります。・・・学校からの帰りや小さな街中で遊んだ帰り道、時を過ごした図書館から出た直後、など。夕暮れ時の空気の中に、ふっと「玉ねぎ」の香りが混ざっているのです。・・・本当です。淡路島のどこにいてもです。盛っていません!風に乗ってくるのです!物理的に香るのです!
・・・懐かしいな。
過ごしやすく、美味しいものにも恵まれている淡路島。でも僕にとっては思い出でも美化できない。淡路島は小さいようで大きい。けれど広いようで狭い。(悪い意味では「閉塞的」な世界でした。)淡路島の小さな子供は、身体的な成長はできても、心は豊かにならなかった。沢山の本を読んで世の中を知ったかぶって・・・「ひねくれて」。大人の言う事なんか聞かない。困った子供だ。そして、僕は今もやっぱり子供だ。ワインが飲めるようになっただけだ。
「世の中そんなに甘くない」と言われても。子供は受け入れられる心を持ち合わせていない。「親子」でさえ訓示するのは難しいことなのだ。仮に今、僕が過去の自分に声をかけても彼は聞く耳を持たないだろう。「子供」も「親」も経験している未来の僕であろうと、所詮、大人が言うことだ。
未来からの時空を超えた助言でも。
眠りにつくための「御伽話」でさえも。
・・・けれども、どちらにも罪はない。
・・・・・
古典落語・桃太郎
価格:2,970円 |
『桃太郎』
落語
「御伽話」出自
子供が夜遅くになっても寝ないと、親は早く寝なさいと御伽噺をする。
「昔々、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に・・・。」
・・・桃太郎の話をすると、話が最後まで終わらないうちに、親がひとこと。
「あれ、寝ちまいやがった。子供なんてものは罪がねえなあ」
最近では、こうはいかない。「寝ると噺は聞けないし、噺を聞いていると寝られない」と鋭いところを衝いてくる。噺を始めても、昔々と言えば「何十年前か」、あるところと言えば「何丁目の何番地か」、と切り込んでくるので一向に噺が進まない。
散々、茶々を入れられながらも、何とか噺を終えた。しかし「つまらないから目が冴えた。」子供はそう言って御伽話「桃太郎」に込められた寓意を説明し始めた。
・・・昔々あるところに、というには理由がある。時代や場所を決める事は簡単だが、そんなことをすれば範囲が狭くなって普遍性がなくなるのでわざとそうしていること。お爺さんお婆さんというのは、父母にたとえてある。お爺さんが山へ芝刈りに行くのは、父の恩は山よりも高しということを教えるためだし、母の恩は海よりも深してんだが、海の代わりに川にしてある。
「・・・なるほど、大人が聞いても為になるな」
・・・鬼ヶ島は世間のことで、子供が奉公に行き、世間と闘って信用を得ることを宝物を持って帰るということに見立てている。猿は知恵、犬は仁義、雉子は勇気で、人は智仁勇の三つを備えていれば出世できることを説いている。
・・・と、明快に解説していた子供。最後まで終わらないうちに、ひとこと。
「あれ、寝ちまいやがった。親なんてものは罪がねえなあ」
・・・・・
osteria Port 想うこと
「Port」さんにて。
プチデザートが終わっていたのですが、お店の「時の流れ」に居心地よくしていたら、いい香りと共にガトーショコラが焼き上がったとのお知らせ。「ガトーショコラ」美味しく頂きました。ありがとうございます。
・・・時間の過ごし方も、時空を超えることにも「タイミング」がある。
・・・言って聞かせるものではない。時に罪はない。
時の流れを裏切らなければ・・・。
・・・小さな甘いご褒美があるのだ。
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