bistro Kuu/時計じかけのオレンジ

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bistro Kuu

ビストロ クゥ

中野市中央1-7-8

Bistro Kuu 0269-38-1288
https://maps.app.goo.gl/jVZrnKeSzWHYhj446?g_st=ic
Bistro Kuu
Bistro Kuu、長野県 中野市 - 「いいね!」282件 · 6人が話題にしています · 210人がチェックインしました - 肩肘張らずにお箸で食べるビストロです。 お気軽にご来店ください♪ テイクアウトも承っておりますので、お問い合...

時間が生まれ、中野市を歩いてきました。長野県史跡指定の「中野県庁跡」(中野陣屋跡)を見学しました。かつての県庁。明治三年十二月に起こった「中野騒動」で消失し、以後、長野市へ県庁が移りました。長野県の歴史の分岐点のひとつ。民衆が立ち上がって、悲しく消えていく話。その話はまた、いつか。

「ビストロ クゥ」さんでランチ。「ボルチーニ茸とベーコンのクリームパスタ」。サラダとドリンクが付きます。「西洋の松茸」と呼ばれるボルチーニ。風味もよく、チーズと塩にマッチしています。とても美味しくいただきました。次回はぜひ、ワインとあわせたいと思います。テーブル席とカウンター席がありますので、気分やシチュエーションによって飲食ができます。

カウンターで色々考えます。どんな読み物と合わせようか、近隣の歴史や街並み、お店の雰囲気や料理、名前、オーナーさんの空気感・・・。

雑談と支払い後、お店を出る間際に「その靴はドクターマーチンですよね⁉︎」・・・「よく分かりましたね!」・・・「私も好きなんです!」。僕が履いていたのはドクターマーチン「メリージェーン」。「MADE IN ENGLAND」で今ではもう発売されていないもの。ブーツではないのに、気がついてくれて嬉しい。わかる人に出会えて嬉しい。しばらく、ドクターマーチンの話で盛り上がりました。お店のご迷惑にならないように、さっと。ワインをいただいていたら、多分ずっと話し込んでいた。・・・という事がありまして。ドクターマーチンと結びつく作品が今日の読み物になります。

グラムやパンク、ツートーンなどの音楽スタイルや、ゴスが流行し、発展したこのユースカルチャーは、英国の若者たちに広くに浸透していきました。そしてドクターマーチンのブーツを独自のスタイルで履きこなし、ファッションスタイルに取り入れていきました。 1970年代末までに、ドクターマーチンは英国のユースカルチャーの中核をなし、若者の自己表現のシンボルになりました。

注目を浴び、論議を巻き起こし、評価も大きく分かれる作品

「時計じかけのオレンジ」の主人公アレックスが履いているブーツは

「ドクターマーチン」。

時計じかけのオレンジ

時計じかけのオレンジ完全版 (ハヤカワepi文庫) [ アンソニ・バージェス ]

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感想(17件)

時計じかけのオレンジ

アンソニー・バージェス 1962

社会の規範から外れている青年「アレックス」。ポルノとバイオレンス、そしてベートーヴェンに生きる喜びを見出し、山高帽に白いオーバーオール姿の「ドルーグ」というギャング団を率いている。彼らは凶暴な悪事に明け暮れ、ロシア語とロンドン訛りのスラングを混ぜ合わせた特有の「隠語」を話す。

・・・

物語の最初で最も神経を逆撫でする行為が、終盤にアレックスが無力になった時に再び戻ってくる場所となる。

・・・

未来都市を思わせる邸宅に押し入った彼らは、作家である夫を痛めつけ、妻を。アレックスは「雨に唄えば」を歌いながら。不快な犯罪を繰り返すアレックスはついに逮捕される。

アレックスは刑務所から逃れるために、政治的な企みと繋がった実験的な新療法のボランティア被験者となる。恐ろしい治療がはじまる。善人とさせる筈の更生施設の残忍さは、アレックスの暴力的傾向を抑えはしたが、人間性を奪い去っていた。弱々しいひとりの人間となったアレックスは、世間に戻っても自由にはなれない。皮肉なことに警官になっていた昔の仲間には裏切られ、自分が襲った犠牲者と出会うことで、当然の報いを受ける。

冷酷な暴力行為によって退屈しのぎをするしかない、目的を持たない若者たちの図は、今も昔も変わらない。「個人」はもろい。国家の求めに応じない「人権」は治療の対象にされてしまう。偽善、腐敗、サディズムといった「社会の悪」と比べると、個人の残忍さは霞み、弱々しい。

いつの時代も若者は「スタイリッシュ」で社会に対抗していく。

かつて若者であった大人は・・・・、それを「若気の至り」という。

・・・・小説でも映画でも削除された最終章「第21章」。

(現在は読む事が出来る)

最終章は作者の希望。だが、映画も社会も、未だに「無し」にしたがっている。

bistro Kuu・画像

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