喫茶Sirafu(しらふ)
喫茶Sirafu (しらふ)
〒380-0861 長野県長野市長野横沢町726
喫茶Sirafu(しらふ)雨降りの休日です。
連休ですから、雨降りでも善光寺界隈の人通りは多い。
善光寺の裏側、湯福神社の前にある古民家カフェ、
喫茶Siracu(しらふ)さんへお邪魔しました。
ランチ「ミートソース・ピザトーストセット」
ケーキ「ワッサーのクランブルケーキ」
コーヒーは、苦味とコクを感じることができる濃いめ。
二階のテーブル席で景色を眺めながら。
時間を使って、少しづつ味わう。美味しい。
コーヒーからも、丁寧さが伝わってきます。
アルコールもありますので、次回は「酔い」に訪れます。
お邪魔したとき、一階には、本を読まれている方がいまして、二階は別々の席に二人でした。思い思いの時間を過ごされている方々だな、とすぐに分かりました。好きな世界観を持っている人特有の自己空間の使い方を見てとれました。
小さなカフェですが、席はいくつか整っています。仮に、ですが。テーブル席、一人掛けの椅子とソファー、全てに「人」が座っていても、何も違和感なく私は過ごせそうです。会話や階段の音、椅子の脚が滑る音、食器・・・。どれも心地良いBGM的な雑音になりそうです。
きっと、ここに訪れて椅子に座った誰もが、同じ空気感を持ち、時間の共有ができる。そんな空間なのだと感じます。世の中、なかなか平凡なだけの人はいない。みんな何かしら個性がある。自分の持つ空間の半分を周囲に与え、他人の空間の半分を自分の領域に受け入れていく。それを皆が行えば、個性がぶつかることがない。平和な時間が生まれる。
こちら「Sirafu」さんが、小さなお店の中に、〈世界中を巡る冒険物語の舞台のように〉大きな空間を持っているからだと思うのです。そこに皆が集まる。個性的なキャラクターになって、自身の好きな作品の一部となっていく。
〈タンタンの冒険〉シリーズ
価格:1,760円 |
価格:1,760円 |
〈タンタンの冒険〉シリーズ
エルジュ 1907〜1983
タンタンが初めて登場したのは、ベルギーの日刊新聞「20世紀」紙の子供向け木曜版付録「プチ20世紀」紙でした。「タンタン ソビエトへ」の連載が開始、23冊の物語がエルジュの生前に出版される〈タンタンの冒険〉シリーズの始まりです。デビュー後しばらくして、ベルギーのフランス語新聞「ル・ソワール」紙に移り、1946年にこの主人公の名前をタイトルにした週刊誌「タンタン・マガジン」が創刊されてからは、そこで連載されるようになりました。
初期の設定ではタンタンの新聞記者としての仕事ぶりがきちんと描かれています。当時のソビエト連邦、コンゴ、アメリカの時事ニュースが扱われています。ですが、紙面責任者の指示で、読者の子供達に政治的な思想を教え込もうとする意向や、人種差別的、右翼的な風潮が反映されていました。シリーズの後半、エルジュは、物語の中で、時事的なニュースを取り上げるのをやめて、登場人物達に重きを置いたストーリーを描くことに方向転換をします。そうする事で、第二次世界大戦中もナチスドイツ占領下のベルギーで連載を続けようとしたのでした。
タンタンは、正義感が人一倍強く機転がきく。ですが、それ以外に目立った特徴が殆どありません。〈タンタンの冒険〉を面白くしているのは、まわりの個性あふれるキャラクターなのです。
「スノーウィ」
フォックステリア犬。タンタンの忠実なペットであり相棒でもある。
「ハドック船長」
いきなり酒に酔った姿でシリーズに登場。口が悪くて気性は激しいが、信頼できる仲間として冒険には欠かせない存在。
「ビーカー教授」
マイペースで耳の遠い科学者。
「デュポンとデュボン」
似たもの同士の刑事コンビ。行く先々でその土地の民族衣装を見に纏い、それで上手く変装した気になっている。
紙面で連載された漫画を本として出版される際、エルジュはその機会を利用してセリフを修正したり、その時代にそぐわないコマを書き直したりしました。アフリカ植民地に対するベルギーの支配的な態度が表れる場面や、イギリス文化の誤った描写に、修正を重ねていきました。
シリーズ作品の中で、宇宙旅行やカラーテレビの発明、政治的なプロパガンダ、アルコール依存症などが取り上げられています。実際に起こっている出来事や近未来の発展が描かれています。けれども、タンタン本人はシリーズを通してずっと変わることがありませんでした。エルジュが仕上げた最後の作品「タンタンとピカロたち」(1976)だけ、タンタンはいつもと違う格好をしています。ニッカポッカと呼ばれるゆったりとした半ズボンではなく、ぴっちりとした長ズボンを履いています。エルジュにだけ見えている世界にタンタンを連れて行こうとしていたのかもしれません。
エルジュが世に送り出した永遠の少年記者「タンタン」は、その「23の冒険」をともにした世界中の子どもたちに、時代をこえて親しまれています。
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