tea room 幸
幸 026-228-5658「tea room 幸」
長野県長野市南千歳1丁目3−11 丸和ビル
隠れ家的な喫茶店を知っていると、自分だけの時間を作ることができるような気がします。あえて、何もしない「自分磨き」の時間。気取らず、語らず、周りの目も気にせず、静かに自分の世界に入る。そうして過ごすと、お店を出てからの心が豊かになる。一人きりの静かな時間に、美味しい紅茶が添えられたら、「幸せ」になります。
階段を登って訪れる「幸」さんへ。公園を見下ろす事のできる窓際のソファー席は埋まっていて、今回はカウンターです。紅茶の専門店ですが、全然気取らない。あえて、何も欲張らない。隠れ家は普通でよいのです。オレンジ・ペコ。シンプルで美味しい。オーナーさんとカウンター越しに相撲中継を観ながらの紅茶です。自分の記憶のどこかの「あの時の紅茶」を求めて、そしてその通りのものが、そのままの気持ちで、味わえるのが、幸せ。
ソファー席の方々、ここを訪れる方々は、皆、こんな気分なのではないだろうか。
自分の幸せを確かめている。
(この現代で、まさか一国の首都が空襲なんて、侵略なんて。)
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屋根の上のバイオリン弾き
価格:3,410円 |
「屋根の上のバイオリン弾き」
1964年初演
原作 ショーレム・アレイヘム
脚本 ジョセフ・スタイン
帝政時代のロシア・ウクライナ地方の寒村で牛乳屋を営むユダヤ人一家の物語。
七人家族の
父親「テヴィエ」
テヴィエの妻「ゴールデ」
長女「ツァイテル」
次女「ホーデル」
三女「チャバ」
四女「シュプリンシェ」
五女「ビルケ」
信心深く、善良で働き者のテヴィエは、妻と五人の娘達と貧しいながらも幸せに暮らしていた。上の三人は、嫁入りの年頃。ユダヤのしきたりでは結婚相手は仲人を通じて決めるものなのだが、娘達は相思相愛の相手がいた。テヴィエは最初、娘達が勝手に結婚相手を見つけたことに激怒するが、娘達の愛情の深さを知って許していく。愛を認めたテヴィエは、自分達夫婦の愛をも見つめ直していく。そんな平和な一家が暮らす村に、帝政ロシアによるユダヤ人排斥の手が迫る・・・。
物語の背景には、帝政ロシアによるユダヤ人迫害があります。ユダヤのしきたりと新しい時代の波やロシア革命の足音などが描かれ、テーマ自体は重く暗いものになっています。
この「屋根の上のバイオリン弾き」というタイトルはシャガールの絵が元になっています。ローマ時代にユダヤ人虐殺があったとき、逃げ惑う人々のなか、屋根に登ってバイオリンを弾いていた人がいた、という故事を描いたもの。
1964年の初演時はヒットは無理といわれましたが、主人公テヴィエのユーモラスなキャラクターの魅力もあって大ヒットとなりました。日本版は、森繁久彌がテヴィエを900回も演じました。上條恒彦は7回。その後、西田敏行に引き継がれ、2004年には市村正親テヴィエが誕生しています。
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階段を降りて、道に出たところで、女の子とぶつかりそうになりました。目があって「ごめんなさい。」と。女の子にしてみたら、まさかここに入り口があって、人が出てくるとは思わなかったのでしょう。驚いていました。・・・少し歩いて振り返ってみたら、その女の子が「幸」さんのメニューをみて、入り口奥の階段を覗いていました。
・・・「隠れ家」を教えた僕は人混みに消えていく・・・
みなさんに「幸」がありますように。
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