らしくLa chic/シャーロック・ホームズの冒険

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らしく La chic ダイニングキッチン

らしく La chic  ダイニングキッチン

長野県北佐久郡軽井沢町大字追分655-1

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軽井沢 洋食 ランチ バル | らしくダイニングキッチン軽井沢
長野県の軽井沢町追分にある「らしくダイニングキッチン軽井沢」は、地元食材をメインとしたアットホームな洋食のお店です。ランチは色々な味を楽しめるプレート。夜はクラフト生ビールなどのお酒とお料理を気軽に楽しんで頂けるバルになっています。
らしく ダイニングキッチン 0267-31-6367
らしく ダイニングキッチン · 〒389-0115 長野県北佐久郡軽井沢町追分655
★★★★★ · レストラン

天気の良い土曜日。予約もせずに訪問してすみませんでした。

地元高原野菜を盛り込んだ料理をいただきたく、久し振りに訪れました。ドアを開けると満席で忙しい最中でした。奥様とお話しながらも申し訳なく、またの機会と思いドアを閉めてシャーロック像まで歩いてみました。シャーロック像は軽井沢町追分にある銅像です。コナン・ドイルの小説「シャーロック・ホームズ」のシリーズを翻訳した「延原謙」氏の別荘が追分にあったことから、この地に建てられました。色々思索しながら歩いた帰りに再度「らしく」さんの前へ通りドアの外のメニューボートを眺めていたら、ドアが開きまして、奥様より「席がご用意できますよ」とのこと。まだ30分も経っていないのですが、2度目に開いたドアが嬉しくて、お邪魔させていただきました。奥様が中から自分の姿を認めたという。不思議で面白い出来事です。半年前と同じ中庭を臨むカウンター席でランチメニューをいただきました。「南信州千代幻豚肩ロース肉ソテー」ブラジルソース「モーリョヴィネグレッテ」(パプリカ・ピーマン・玉ネギのヴィネグットソース)。

地元野菜との取り合わせ料理が美味しい。訪れて良かった。ドアも2度開いて良かった。空想してみる。なぜ座席が空いたのだろう、食事を済ませた人達はどのような肩書きなのだろう、何を召し上がっていったのだろう。空想が止まらない。・・・シャーロック・ホームズの「赤毛組合」を思い出す。・・・再訪したらお店が閉まっていて、近隣の人はそんなオーナー夫妻はいないという・・・そんな空想も面白い。シャーロック・ホームズの世界。

今日はその「赤毛組合」ではなく「ボヘミアの醜聞」を語りたい。なぜなら僕は、観察力も推理力も、想像力も、シャーロック・ホームズと違って未熟だから。

「シャーロック・ホームズの冒険」より「ボヘミアの醜聞」

シャーロックホームズの冒険【電子書籍】[ アーサー・コナン・ドイル ]

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「ボヘミアの醜聞」
 
コナン・ドイル
 
短編小説
英国での初出「ストランド」1891年7月号
収録単行本「シャーロック・ホームズの冒険」1892年
 
・・・
「シャーロック・ホームズにとって、彼女〔アイリーン・アドラー〕はつねに『あの女性(ひと)〈the woman〉』である。
といっても、その女性、アイリーン・アドラーに対して、〔ホームズが〕恋愛感情に似た気持ちを抱いているわけではない。」
・・・
 
友人にまた会いたくなったワトソンはベイカー街221Bの懐かしい部屋への階段を上がる。ホームズは相変わらず落ち着き払ったまま、ワトソンにたいして幾つかのことを正確に指摘してみせる。何ポンド太ったか、開業医に戻ったこと、最近雨に降られてずぶぬれになったこと、出来の良くないメイドがいること。ホームズは観察に基づいているのだ、と話し、物事を正しく理解する必要があるという。そして届いたばかりの匿名の手紙についての推理を実証してみせる。そのあとすぐに仮面を付けた偽名の男が「手紙の件で」と訪れた。ホームズはその男が「ボヘミア国王」本人であると見抜く。仮面の男は、ボヘミア国王が昔の愛人「アイリーン・アドラー」と一緒に撮った写真を取り戻すよう依頼をする。
 
「シャーロック・ホームズの冒険」はこの「ボヘミアの醜聞」によって幕を開ける短編小説集です。そして、この作品はホームズの実質的な「敗北」を描いています。冷静な観察力があり、奇抜な策略をなんなく見破る推理力を持つ天才探偵ホームズ。そのホームズの周到な計画が、ひとりの女性の機知の前に敗れ去る。
 
この〈ボヘミアの醜聞〉に登場したアイリーン・アドラーという女性は、ホームズの心を強くとらえることが出来たことで、抜きんでた存在です。「この地上にボンネットをかぶる女は無数にいるが、あれほど美しい女はいない」というこの女性は、血気盛んなアメリカ人のオペラ歌手で、ボヘミア王の恋人でした。ボヘミア王は別の女性との結婚を発表するとともに、アドラーが過去の関係を暴露するのを恐れ、ホームズを雇ったのですが、ホームズが共感したのはアドラーのほうでした。
 
〈四つの署名〉(1890)という作品で「女性っていうのは全面的に信用できない。ーーどんなりっぱな女性でも」とホームズは発言しています。
ホームズのような鋭い知性の持ち主は、相手の魅力のせいで判断歪むことはありません。また、魅力的な女性に惹かれることもない。・・・筈なのですが。
 〈ボヘミアの醜聞〉のアイリーン・アドラーは名探偵を出し抜いた。

愛の情熱も、ホームズが嫌う感情。
自分を惹きつける女性こそ、自分を打ちのめすことの出来る人物。
ホームズはこう推理していたのではないか。
 
〈ボヘミアの醜聞〉ののち、ホームズは女性に動揺する事なく、いくつもの事件を解決していく。「アイリーン・アドラー」がホームズを開眼させたのです。

女性は、性的な駆け引きや情の脆さに訴えなくても、あっさり主導権を握ることがあるのだ・・・。

先入観で判断を狂わされるなかれ。

きっと僕は、名探偵になれるかどうかの境目に立ちたくて、
公園で過ごしたり、カウンターで飲んだりしている。
・・・「アイリーン・アドラー」を待ち続けて、
・・・「ジェームズ・モリアーティ」と対峙するという妄想をしている。

らしく 画像

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