お店:☕️【Rui cafe】/書物:📗『うぐいす長者』

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《序》

《序》

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うぐひすの谷より出づる声なくは

春来ることを誰か知らまし

(もしウグイスが谷から出て鳴くこの声がなかったならば、春が来ることを誰が知ろうか)

古今和歌集にある大江千里(おおえのちさと)の歌。ウグイスのことを「春告げ鳥」というのは、古いこの歌に基づくともいわれます。

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☕️【Rui cafe】

☕️【Rui cafe】

春のような暖かい日。「忘れ物」を取りに。

(💎それを口実に、美味しいものを)

🍎アップルパイ スペシャリテ

☕️ホットコーヒー

自分で仕上げるアップルパイです。香ばしい香りが漂います。僕の手は「作り出す手」ではないから、誰でも楽しめるキット作品のようなスイーツをいただけるのは嬉しい。「その手」が羨ましい。アップルパイを作り、おしゃべりをしながら甘く美味しくいただく。コーヒーもいただいて、今日も長々。本当に嬉しい時間。訪問の度に話題が変わり、季節の移り変わりをも感じます。🦜インコの「さくら」サンも鳴いてくれます。さくらサンは「うぐいす」ではないけれど「春」を教えてくれるように思います。…お店の空気感が「春」なのかもね。…扉を開けたら「春」。…今日も「昔話」より。

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📗『うぐいす長者』

📗『うぐいす長者』

東北地方の昔話

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昔々、北風の吹く山道をお茶売りの男がとぼとぼと歩いておりました。男は道に迷っていました。途方に暮れていると竹藪の奥からうぐいすの声が聞こえてきました。そこには花を咲かせた梅の木があり、一人うっとりと美しい娘がたたずんでいました。男が近づくと、もう一人、また一人と娘たちが四人も現れ、男に笑いかけてきます。娘達は男の手を取り自分たちの家へと案内しました。娘達は母親と五人で暮らしていました。「もし良かったら娘のひとりと結婚して、ここにいてくれませんか?」と母親に頼まれました。男は快諾し、毎日を夢のように暮らします。…季節が巡り女たちがお花見に出掛けるといい、男は留守番をすることになりました。母親が「もし退屈したら家の蔵をご覧になってください。四つのうち最初の三つまでは見ていいですが、どんなことがあっても四つ目を見てはいけません」と言い残しました。…男は退屈し、蔵を見てみることにしました。

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🌻一番目の蔵を空けると、そこは「夏」の景色でした。

🍁二番目の蔵は「秋」の景色。

❄️三番目の蔵は「冬」の景色。

🌸四番目の蔵は見てはいけないと…「ちょっとだけなら」…。

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この話は、「見るなのざしき」や「うぐいすの一文銭」と題して語られています。山形県では、この座敷を十二ヶ月にして、一月は正月、二月は初午、三月は雛祭り、四月は御釈迦様の祭り、五月は端午の節句、というように行事をおりこんでいます。…うぐいすは「霊鳥」として、よく昔話に登場してきます。(その鳴き声が、ホーケキョウというところから、仏教の法華経とむすびつけられたのだと思われます)

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想うこと

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「うぐいす長者」は、いましめをやぶったために幸福を失ってしまうという話。昔話のパターンのひとつ「ルールを守る」です。(「鶴の恩返し」「浦島太郎」「雪女」など)。さらによくある昔話のパターンは「正直」です。正直な行いは幸福を掴み、欲深い人間は不幸になる、というパターン。(「舌切り雀」「花咲か爺さん」「こぶとりじいさん」「おむすびころりん」など)

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「ルールを守る」も「正直」も難しい。つまりは「幸福」を手に入れることは難しいのだと、昔話は説いているのです。幸福を手に入れたなら大事にしなさい、と言い換えることができる。幸福は、いとも簡単に手からこぼれていく。僕は、昔話を読み返す度に、この手のひらで「今」を感じていたいと思っています。

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「Rui cafe」さんでの忘れ物は〈斧〉。

女神の泉へ落としたのは〈普通の斧〉…女神さまは正直者の僕に感心して…あれっ?…そもそも落としたっけ?…「クリームソーダの写真は見てはいけませんよ👩🏻」…「はーい🙋」…(ちょっとだけなら)…コーヒーと一緒に〈金の斧✨〉が出てきた。… 「ルールを守る」も「正直」も難しいけれど〈小さな幸福〉は手に入れた。

🍎✨🍀✨🍎✨🍀✨

🍎✨🍀✨🍎✨🍀✨

《跋》

《跋》

「春」という漢字は小学2年生で習い「三人の日」と覚えます。「三➕人➕日」で「春」の出来上がり。ですが、これは「春」という字の成り立ちや意味とは関係がありません。「春」は、元は複雑な字で、「艸」と「屯」と「日」を組み合わせたようなもの。このうち「艸」は並び生えた草を、「屯」は草の芽が出ている様子(幼児が髪を束ねた象形)、「日」は太陽を表しています。全体で、日の光を受けて草の芽が出る季節、つまり「はる」を意味しています。

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