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やあ、ちょうどいいところに来たね。
ぼくはここにすわって、
きみがおもしろがりそうな話を考えていたんだぜ
〈スナフキン〉
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🥃【知空間・土儘Dojin】
🥃【知空間・土儘Dojin】
長野市南千歳2丁目14−4
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喫茶店のカウンターで知り合った方がいまして。
その繋がりです。お誘いありがとうございます。お店に早く入ったので、常連さんたちの隙間に入り、カウンターでその方を待っていました。この空間で、どんな話をしようかと考えていましたが、実際には自然な雑談で時間が過ぎてゆきました。…僕だけ喋っていたような…ごめんなさい。…性別も年代も違っていると、会話は教えたり、教えられたり…が多くなりがち。でもそれらの中で、ときに同じ好きな世界が合致することがある。この日は「ムーミン」でした。同じ「時空」にいて、同じ「世界」を共有しているようでした。
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📙【ムーミン谷の彗星】
📙【ムーミン谷の彗星】
トーべ・ヤンソン 1946
物語の序盤、青いムーミン屋敷の中で平和な情景が繰り広げられるが、次第に恐怖のシナリオへと続いていく。ムーミン谷に向かってくる彗星が、皆を脅かすからです。彗星が近づくにつれて気温が上がり、自然界にも変化が見られるようになっていく。海面が下がり、やがて海が干上がる。イナゴの大群が押し寄せ、嵐が荒れ狂い、巨大タコや鷲、食虫植物などが現れる。火山は火と灰を吹き出す。彗星が遂に地球に到達した時、ムーミン一家は、熱されて赤く輝く世界から洞窟に逃げ込み、世界で何が起こっているか全くわからない状況に陥ってしまう。もう外の世界では生きていられない、地球がまだ残っているかどうか定かではないと、洞窟の奥で身を寄せ合う。
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トーべはこの物語を戦争の頃に描き始めましたが、実際に挿絵を入れて最後まで書き上げたのは平和が訪れてからになります。ムーミン達のこれまでのストーリーは冒険物語でしたがが、この「ムーミン谷の彗星」は内容が過激になります。トーべは戦時中、空襲の時も防空壕に入らずに、あえてアトリエに残っていました。人いきれで咽せ、恐怖が濃縮されたような防空壕が大嫌いだったからです。1945年、広島と長崎に原爆が投下され、完全な破壊が現実に起こるのだという事が明らかになります。フィンランドで戦時中に起きた事よりも、更にもっと悪い事が起きたのだと。世界中の誰もが、その事実に驚きを隠せませんでした。広島と長崎に原爆が投下された時、トーべは丁度この作品を執筆していました。予想も出来ず、対策のしようもない空からの攻撃には恐怖で慄く事しか出来ない。彗星がやってくるムーミン谷の描写は、原爆投下のニュース映像の様です。
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当時のフィンランドでは多くの人が、自宅や戦地で大量のアルコールや麻薬の力を借りて心を麻痺させていました。トーべにとってムーミン谷は残酷な現実から逃れられる場所でした。ムーミンのキャラクター自体は戦前に生まれたものですが(当初のムーミンは黒色)、トーべが現実の不安から逃れられる世界をつくりだしたのは、戦時中のこと。
「想像の世界では、短い時間ながらも楽に呼吸ができる。」
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想うこと
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常連さんたちが去り最後に自分。カウンターで人生の先輩たちと沢山お喋りをさせていただきました。さらに、この夜は僕の好きな物語の世界に訪れてくれる人がいた。嬉しいことです。またこの空間に伺いますね。…僕らは現実の不安から逃れることはできない。お酒は忘れさせてくれるだけ。(…心を麻痺させるだけ)…「でも、冒険物語じゃ、かならず助かることになっているんだよ」
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真夜中の街中を駆け抜けました。
(酔いのせいでもあるけれど)
違う世界を歩いているんじゃないか、
と感じました。
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ゆううつになんか、ならないで。
ぼくたちが帰ったら、
ママはごちそうを作って待ってるんだ
〈ムーミントロール〉
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