【ichinii…】/『紫陽花』泉鏡花

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☕️【ichinii…】

café & marché

☕️【ichinii…】

長野県上高井郡小布施町小布施中町1108

小布施にあるカフェで。

水無月、梅雨の足音が聞こえる日のこと。

🍹🧊「紫陽花ソーダ」

ラムネ味のソーダにわたあめ。

🌰🥄「栗の茶巾絞り」

栗の渋皮煮が入っています。

小さいけれど有名な観光地「小布施町」にあります。賑やかなメインロードに面していますが、店内はシックな空気感があり、調度品や建築材、設備機器の組み合わせは、近代モダニズムを思わせますが、実際は古民家を改造したもの。素敵なお店です。《ichinii…》は数字の《1.2》のこと。数の始まり。命のリズムを刻む数。干支、暦、時計など「めぐる」の意味を込められているそうです。

僕が訪れたのは四時前でした。それでもお客様が多くて、まわりは女性客ばかり。二人連れのご婦人たち。お喋りとBGMで、僕の好きな「ざわざわ」の世界。緊張などはしないけれど、異世界に来たような気分になる。「紫陽花」を眺めていたら、特に。

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📘『紫陽花』

📘『紫陽花』

泉鏡花

明治29年(1896年)

「色青く光ある蛇、おびたゞしく棲めればとて、里人は近よらず。其野社は、片眼の盲ひたる翁ありて、昔より斉眉けり。」

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母親にいわれ、氷を売る少年がいた。町へ向かう道の途中にある社の裏から、二人の婦人が出てきて「少しばかり氷をおくれ」という。貴女と侍女であろう。少年は鋸で氷を切り分けるも、氷は手のひらで黒くなってしまう。「綺麗な氷をおくれ」、少年が何度切っても黒くなる。「こんなんじゃだめ」、「さあ、いいのを、いいのをおくれ」。少年は最後に残った大きな氷を地面に落としてしまった。砕けた。少年は貴女の手を掴み、小川へと走った。そこには紫陽花の花が咲いていた。

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「うつとりと目を睜き、胸をおしたる手を放ちて、少年の肩を抱きつゝ、ぢつと見てうなづくはしに、がつくりと咽喉に通りて、桐の葉越の日影薄く、紫陽花の色、淋しき其笑顔にうつりぬ。」

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想うこと

🧊✨☁️✨🫧

泉鏡花の描く世界は、実はよく分からない。

何か不思議なことが起こって、

しかも、いつのまにか終わっている。

僕がカフェで過ごす時間も、

こんなものかもしれないね。

「ざわざわ」の中で。

「ざわざわ」の隣で。

何か不思議なことが起きる。

それはいつのまにか終わる。

(それに気付いていたら)

(となりの女の子・・・)

(1.2…、この世界の友達)

🧊✨☁️✨🫧

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